今、人気の成分として、毎日耳にしない日がないくらいなのが「コンドロイチン」ですが、正式名称は「コンドロイチン硫酸」で、われわれの体内にもともと存在するグリコサミノグリカンの一種です。

コンドロイチンは皮膚や関節などの結合組織に広く分布していますが、代表的な機能としては、関節内の軟骨の中でヒアルロン酸などと共に高分子複合体を形成し、軟骨にクッション性を与えています。加齢などにより、コンドロイチンが不足してくると、そのクッション機能が低下してくるほか、磨り減った軟骨組織の回復が遅れ、関節痛が長期間発症することになります。そのためコンドロイチンは、関節痛や腰痛を治療する目的で、医療現場でも利用されています。

さてこのコンドロイチンですが、難聴や、加齢により耳が遠くなる、といった症状にも有効というのをご存知でしょうか？

難聴にはさまざまなケースがあり、耳の中の器官、具体的には外耳・中耳・蝸牛窓・前庭窓のどれかに不具合が発生し音の振動がうまく変換されない、という場合もあれば、耳の中の器官は正常で音の信号が変換されているものの、それ以降の内耳や聴覚中枢に問題があり、脳まで伝わらない、という場合もあります。

加えて、突発性難聴のように、耳の中の器官も内耳も聴覚中枢も正常なのに音が聞こえなくなる場合もあります。これはストレスによって引き起こされると言われていますが、正しい原因は分かっていません。

これらの難聴の中で、コンドロイチンが効くケースというのは前者の耳の中の器官が加齢などにより弱まった場合です。

耳の中には軟骨が多くあり、これらは長年酷使し続けることでだんだん磨り減ってきます。そうなってくると症状としては耳が遠くなってくるわけですが、コンドロイチンはそうした骨を再生・修復してくれるのですね。

コンドロイチンが関節の再生や補強に有効なのはご存知の通りですが、耳の中の軟骨の再生を通し、耳の機能を回復させてくれる、というわけです。実際、難聴の改善を目指すコンドロイチンサプリメントもあります。

いくつになっても自分の耳でコミュニケーションを楽しみたい方はコンドロイチンを飲む習慣を身につけてはいかがでしょうか。

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